非認知能力の一覧|Five Keys独自の5分類で、わが子に必要な力を見える化
子どもの将来を考えるなかで、「非認知能力」という言葉を耳にする機会が増えてきたのではないでしょうか。テストの点数では測れない力だと聞いて、具体的にどのような力があるのか知りたいと感じている方も多いはずです。
しかし、いざ調べてみると、非認知能力にはさまざまな種類があり、どこから理解すればいいのかわからなくなってしまうこともあるでしょう。この記事では、非認知能力の一覧を、Five Keys独自の5分類にもとづいて整理しました。
- 愛される人格
- セルフイメージ・ビリーフ
- コミュニケーション能力
- 目標達成能力
- 考える力
気になる項目から読み進めてみてください。
なお、当記事を監修するFive Keysは、日本初の非認知能力専門塾として、開校より15年以上にわたり実践と検証を重ねてきました。心理学・脳科学に基づく5カテゴリー・全93テーマの体系的なカリキュラムを通じて、子ども一人ひとりに必要な非認知能力を育んでいます。
わが子に必要な力を専門的な視点から知りたい方は、ぜひ以下よりFive Keysの公式サイトをご覧ください。
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非認知能力の定義とは?一覧を見る前に知っておきたい大前提

非認知能力の一覧を見る前に、まず押さえておきたい前提があります。非認知能力はとても幅広い概念であり、一覧はあくまで全体像をつかむための整理に過ぎません。まずは、非認知能力の定義をはじめ、認知能力との違いも見ていきましょう。
非認知能力とは、学力テストでは測れない生きる力
文部科学省の「中央教育審議会 初等中等教育分科会 幼児教育と小学校教育の架け橋特別委員会 ―第2回会議までの主な意見等の整理―」によれば、非認知能力は次のように定義されています。
“非認知能力とは、主に意欲・意志・情動・社会性に関わる3つの要素(①自分の目標を目指して粘り強く取り組む、②そのためにやり方を調整し工夫する、③友達と同じ目標に向けて協力し合う。 )からなる。”
引用:中央教育審議会 初等中等教育分科会 幼児教育と小学校教育の架け橋特別委員会
学習指導要領でも、知識や技能だけでなく、思考力・判断力・表現力等や、学びに向かう力・人間性等を偏りなく育むことが示されています。
テストの点数だけでは見えてこなかった子どもの困りごとも、こうした力の側面から捉え直すことで、少しずつ整理できるようになるのです。
非認知能力は、認知能力以外の能力すべてを指す
非認知能力は、特定の数個の能力だけを指す言葉ではありません。認知能力(学力テストやIQで数値化できる力)以外の能力すべてを総称した、非常に幅の広い概念なのです。
そのため、非認知能力の一覧といっても、世の中に存在するすべての項目を網羅することは、困難だといえるでしょう。
認知能力との違い
認知能力は、学力テストやIQなど数値で明確に評価できる力を指します。一方、非認知能力は数値化しにくい内面的な力です。
ただし両者は対立するものではありません。非認知能力が育つことで学習に向き合う姿勢や粘り強さが養われ、結果的に認知能力の土台を支える関係にあるといえます。
非認知能力と認知能力の違いについてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
» 関連記事:非認知能力とは?子どもの生きる力を伸ばす方法を専門家が解説
【一覧】非認知能力の5つの分類|Five Keysが提唱する体系

非認知能力とひとことでいっても、その範囲は非常に広く、分類の仕方も研究者や専門機関によってさまざまです。明確な定義は難しいものの、私たちFive Keysが大切にしているのは、大人になってどういう人が活躍するのか、そのためにはどのような力が必要なのかです。
ここでは、15年以上にわたり非認知能力の育成を実践してきたFive Keysが提唱する5つの分類をもとに、代表的な力を一覧としてまとめました。
| 分類 | 必要な理由 | 代表的なテーマ例 |
| ①愛される人格 | 長く成功し続けている人の多くは、周囲から信頼され、協力者に恵まれています。人格を磨くことは、幸福な人生の土台になります | 信用を積み重ねる力感謝を伝える力相手の価値観を尊重する姿勢など |
| ②セルフイメージ・ビリーフ | 自分ならできるという思い込み(ビリーフ)が、挑戦する勇気と努力を後押しします | 自信を育てる長所を伸ばす失敗を成長の機会と捉え直す力など |
| ③コミュニケーション能力 | 家庭・学校・将来の職場など、あらゆる場面で人間関係の質が幸福度を左右します | 伝える力聴く力相手の気持ちを感じ取る共感力など |
| ④目標達成能力 | 明確な目標を持てるかどうかで、手にする結果に大きな差が生まれるといわれています | 継続する力計画を立てる力目標に向けたコミットメントなど |
| ⑤考える力 | 正解が一つに決まらない社会において、自ら課題を見つけ、解決していく力が求められます | 問題発見・解決力多角的な視点自分の頭で考え抜く姿勢など |
あくまで全体像をつかむための一覧であり、家庭ですべてを網羅しようと気負う必要はありません。
なお、非認知能力は「目標の達成」「感情のコントロール」「他者との協働」といった3つで語られることもあります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
愛される人格 :信頼されることが、成功の土台になる
愛される人格とは、正直さや誠実さ、感謝の気持ちなど、周囲から信頼され、応援される人であるための土台となる力です。部活のキャプテンを任される子や、グループ活動で自然と仲間が集まる子には、この力が育っている場合が多く見られます。
成功し続けている人の多くは、能力の高さ以上に、人格を通じて多くの協力者に恵まれています。日常の中で人格を磨くテーマとしては、信用の重要性や相手の価値観を尊重する姿勢などが挙げられます。
セルフイメージ・ビリーフ:「自分ならできる」という思い込みの力
セルフイメージ・ビリーフとは、自分自身に対する思い込みのことです。テストで悪い点を取った翌日、「次も無理かも」と感じるか「次は頑張ろう」と感じるかで、その後の行動は大きく変わります。
この分かれ道を左右するのが、前向きなビリーフを持てているかどうかです。自信を育てたり、長所を伸ばしたりする関わりが、挑戦する勇気や努力を続ける力につながっていきます。
コミュニケーション能力:伝える力と、聴く力の両輪
コミュニケーション能力とは、自分の考えを伝える力だけでなく、相手の話を聴き、気持ちを汲み取る力も含めた総合的な力です。休み時間に一人でいる友達に気づき、さりげなく声をかけられる子は、この力が育っている典型例だといえます。
家庭・学校・将来の職場など、あらゆる場面で人間関係の質を左右する重要な力です。伝える力・聴く力・共感力といったテーマが、この力の中心を成しています。
目標達成能力:決めて、続けて、やり抜く力
目標達成能力とは、目的を持ち、計画を立て、粘り強く行動し続ける力です。夏休みの自由研究を最終日に泣きながら仕上げる子と、計画表を作って少しずつ進める子との違いは、この力の育ち方にあります。
明確な目標を持っている人はごく一部だといわれており、目的意識と継続する習慣が、手にする結果に大きな差を生みます。計画力や継続力、モチベーションのコントロールなどが代表的なテーマです。
考える力:正解のない問いに向き合う力
考える力とは、正解が一つに定まらない社会の中で、自ら課題を見つけ、考え抜き、行動していく力です。友達とのトラブルが起きたとき、誰かのせいにするのではなく「どうすれば次はうまくいくか」を自分で考えられる子は、この力が育っている表れでしょう。
受験までの勉強には正解と不正解がありますが、社会に出たあとは自己責任の選択の連続になります。問題発見・解決力や多角的な視点を養うことが、この力を伸ばす鍵となるのです。
以上、ここまでFive Keysが提唱する非認知能力の一覧をご紹介しました。さらに詳しい内容や具体的な育て方を知りたい方は、ぜひ以下のページもご覧ください。
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非認知能力が高い子どもの特徴
5つの力がバランスよく育っている子どもの言動には、いくつかの共通点が見られます。テストの点数だけでは見えてこない、日々のちょっとした様子の中にそのサインは表れるものです。
ここからは、非認知能力が高い子どもの特徴を3つ見ていきましょう。
自己効力感が高く、挑戦を楽しめる
非認知能力が高い子どもは、自分ならできるといった自己効力感を備えており、新しい課題にも臆せず挑戦する傾向があります。転校初日でも自分からクラスメイトに話しかけられる子は、この自己効力感の表れだといえるでしょう。
これは生まれつきの性格というより、小さな成功体験の積み重ねによって育まれる力です。結果だけでなく取り組んだ過程を認められる経験を重ねることで、失敗を恐れずに挑戦し続ける粘り強さにつながっていきます。
感情をコントロールし、切り替えが早い
非認知能力が高い子どもは、うまくいかないことがあっても長く落ち込みすぎず、気持ちを立て直して次の行動に移れる傾向があります。テストで思うような点数が取れなかった日でも、翌朝には切り替えて登校できる子は、この力が育っている証拠かもしれません。
これはレジリエンス(回復力)と呼ばれる力です。困ったときに安心して頼れる存在がありながら、適度な困難に自分で向き合う経験を重ねることで、少しずつ育まれると考えられています。
» 関連記事:レジリエンスとは?子どもの心の回復力を育む秘訣を徹底解説
自分で考えて選び、行動できる
親に指示されて動くのではなく、自分の意志でやっていると感じられることも、非認知能力が高い子どもに見られる特徴の一つです。「今日は宿題を先にやる」と自分で決めて動ける子どもは、この主体性の表れといえます。
心理学の自己決定理論では、自ら選んだ納得感が、内側から湧き上がるやる気を生み出す重要な要素とされています。親が選択肢を用意し、子ども自身に選ばせる関わりが、この力を育てる土台になるのです。
非認知能力が低い人の特徴

一方で、非認知能力が十分に育っていない場合には、日常のさまざまな場面でつまずきが見られることがあります。焦って結論を出すのではなく、まずはどんな困りごとが起きやすいのかを知ることから始めてみましょう。
挑戦することや状況を変えることをためらいやすい
自己肯定感が十分に育っていないと、新しい行動を自分から始められると信じることが難しくなり、変化を避けやすくなる傾向があります。新しい習い事の体験に誘われても「どうせうまくできない」と尻込みしてしまう子どもは、この傾向が表れている場合があります。
米デューク大学の心理学者ミシェル・R・ヴァンデレン博士による研究では、、自己肯定感が低いと挫折を感じやすく、それがさらに自信を低下させ、次の一歩を踏み出す意欲を減らしてしまう可能性が指摘されています。
参考:Self-affirmation and the self-regulation of health behavior change.
一度あきらめると、同じパターンを繰り返しやすい
目標達成能力の土台が育ちにくいと、どうせできないという思い込み(ビリーフ)が根付き、あきらめ癖がついてしまうことがあります。鉄棒の逆上がりが1回できなかっただけで「もう無理」とすぐに練習をやめてしまう子は、典型的な例でしょう。
あきらめ癖は、自己肯定感と自己効力感の両方が関わっていることが知られています。小さな成功体験を積み重ねることが、あきらめ癖を達成癖に変える第一歩になるのです。
集団の中で自分の意見を言うことをためらいやすい
コミュニケーション能力や自己肯定感が育ちにくいと、友達から拒絶されるかもしれないという不安から、集団の中で自分の意見を言うことをためらいやすくなる傾向があります。グループ活動で本当は違う意見があるのに、周りに合わせて黙ってしまう子は、この特徴に当てはまるかもしれません。
これは性格の問題というより、安心して自己表現できる経験がまだ十分に積めていない段階と捉えることもできるでしょう。日々の対話の中で、少しずつ育てていける力です。
» 関連記事:子どものコミュニケーションが苦手なのはなぜ?原因と伸ばし方を専門家が解説
一覧に挙げた非認知能力を伸ばすには?
非認知能力は、特別な教材や高額な習い事がなくても、日々のちょっとした関わり方の工夫で伸ばしていけます。これらの力は一度に身につくものではありません。小さな成功体験や親子の関わりの積み重ねによって、少しずつ育っていくものだからです。
たとえば、「今日は掃除と宿題、どっちから始める?」と選択肢を渡すだけでも、子どもの主体性は着実に育っていきます。結果だけでなく、取り組んだ過程を具体的な言葉にして認めることも効果的です。
まずは家庭で無理なく続けられるものを一つ選び、試してみることから始めてみましょう。より具体的な伸ばし方は、次の記事で切り口別に詳しく解説しています。
» 関連記事:非認知能力を鍛える遊びはある?家で今日からできる工夫と親の関わり方
» 関連記事:非認知能力の育て方とは?家庭でできる関わり方をプロが徹底解説
» 関連記事:非認知能力を伸ばすには?家庭でできる具体的な方法を専門家が解説
非認知能力に関するよくある質問
最後に、非認知能力に関するよくある質問にお答えします。
非認知能力が不足すると、子どもにどんな困りごとが起きますか?
非認知能力という土台が育ちにくいと、感情の切り替えに時間がかかったり、失敗を恐れて新しいことへの挑戦を避けやすくなったりする傾向が見られます。例えば、友達と些細なことで喧嘩をした日、なかなか気持ちを切り替えられず、翌日まで引きずってしまうようなケースです。
あきらめ癖がついてしまうと、次の目標にも同じパターンを繰り返しやすくなることも少なくありません。テストの点数には表れにくいからこそ、日々の様子から気づいてあげることが大切でしょう。
Five Keysが提唱する非認知能力は、一般の非認知能力と同じですか?
根本にある非認知能力という概念自体は、一般的に語られるものと変わりません。ただし、独自の5分類・全93テーマに体系化している点が、他にはない特徴だといえます。
20年以上にわたる指導実績をもとに、愛される人格・セルフイメージ・ビリーフ・コミュニケーション能力・目標達成能力・考える力という枠組みに整理しました。抽象的な理論で終わらせず、実践的なカリキュラムに落とし込んでいる点が大きな違いです。
非認知能力はチェックリストやテストで診断できますか?
非認知能力は数値化しにくい力であるため、学力テストのように一つの指標で正確に診断できるものではありません。本記事でご紹介した特徴を目安にセルフチェックすることは、わが子の傾向を把握する第一歩として役立つでしょう。
より詳しくわが子の状態を知りたい場合は、専門機関に相談することも一つの方法です。
非認知能力を伸ばすなら専門塾である「Five Keys」へ
ここまで、非認知能力の一覧とFive Keys独自の5分類をご紹介してきました。一覧を眺めながら、わが子に足りない力がぼんやり見えてきた方もいれば、逆にどこから手をつければいいのか、かえって迷ってしまった方もいるかもしれません。
一方で何から取り組めば良いか迷いが生じることは決して悪いことではないといえるでしょう。非認知能力は範囲が広く、家庭だけですべてを網羅しようとする必要はないのです。
Five Keysは、日本初の非認知能力専門塾として15年以上、脳科学と心理学に基づく5カテゴリー・全93テーマの体系的なカリキュラムを展開してきました。6万人を超える子どもとその保護者に、これまで伴走してきた実績があります。
わが子に必要な力を一緒に見極めながら育んでいきたいと感じたなら、ぜひ一度、公式サイトをのぞいてみてください。きっと、次の一歩のヒントが見つかるはずです。
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- 井上 顕滋
非認知能力開発の専門家。
心理学・脳科学をベースに、20年以上にわたり子どもから経営者まで「人の可能性を引き出す指導」を行っている。
子ども向け非認知能力開発専門塾「Five Keys」創設者として、延べ6万人以上の子ども、保護者を指導。