子どもの思考力

子どもの創造力とは?高める工夫や創造力豊かな子どもの特徴も紹介

2024.07.16
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2026.08.05

AIが生活の隅々まで浸透していくと、答えのある問題をすばやく処理する力より、答えのない問題を工夫して乗り越える力が求められるようになります。その力の根っこにあるのが創造力です。

幼いうちから育てておきたい力だと感じている保護者も多いのではないでしょうか。

この記事では、子どもの創造力がどのような力なのかを整理したうえで、なぜ今の時代に必要とされているのかをはじめ、家庭でできる働きかけ、創造力が豊かな子どもに見られる特徴をご紹介します。

読み進めながら、わが子の普段の様子と照らし合わせてみてください。

なお、当記事を解説するFive Keysは、心理学・脳科学の知見にもとづき、子どもの非認知能力を専門的に育てる塾です。創造力をはじめとする、子どもの非認知能力をもっと伸ばしたい方は、以下のページより私たちの取り組みをご覧ください。

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子どもにとっての創造力とは?

子どもにとっての創造力とは?

子どもの創造力を考えるときは、まず創造力という言葉の意味と、混同されやすい想像力との違いを整理しておくとわかりやすいでしょう。ここで扱う視点は、私たちFive Keysが大切にしている考え方です。詳しく見ていきましょう。

創造力とは、これまでになかった新しいものを作り出す力

創造力は、英語でcreativityあるいはcreative powerと訳されます。「作り出す」を意味するラテン語「creo」を語源に持つ言葉です。

創造力の高い子どもというと、絵や工作が上手な子を思い浮かべるかもしれません。しかし、本質はそこではなく、既存のルールにとらわれず、自分なりのやり方や視点で物事に取り組む姿勢そのものが創造力のあらわれといえるでしょう。

たとえば、積み木遊びの最中に「お城を作って」と言われた子どもが、決まった手順を無視して、屋根の代わりに三角のブロックを橋にしてみせる。そんな一場面にも、創造力の芽が表れています。

「想像力」との違い

一方、日本語で同じ読み方をされる「想像力」があります。想像力は英語でimaginationあるいはimaginative powerと訳され、語源はラテン語の「imaginatio」です。

もともとは「似ているものを生み出す」、つまり模倣やコピーに近い意味を持つ言葉でした。そこから転じて、見たことや聞いたことがないものを思い描く力という意味を持つようになったのです。

創造力と想像力を並べると、前者は「新しいものを創り出す力」、後者は「経験したことがないものを思い描く力」と整理できます。想像力を土台にして、創造力が発揮されると考えることができるでしょう。

子どもの創造力がこれからの時代に必要とされる理由

創造力は、なんとなくあった方がいい力ではなく、これからの時代を生きる子どもたちに明確に求められている力です。その理由を3つの視点から見ていきましょう。

自分たちも気づいていないニーズを満たし、社会を前進させる力だから

ハーバード大学の研究者であり、ハーバードビジネススクールオンラインの記者でもあったBoyle氏は、創造力はイノベーションに必要な力であり、生産性を高め、人類を進歩させる原動力にもなると紹介しています。

人類はこれまで、生活を豊かにする製品を絶えず生み出してきました。速く走る馬車が求められていた時代に、自動車というまったく異なる移動手段を開発した例はその象徴でしょう。

自分たちでさえ気づいていないニーズに気づき、解決策を作り上げるために必要とされる力こそが創造力なのです。

参考: https://online.hbs.edu/blog/post/importance-of-creativity-in-business

AIには代替できない、人間ならではの力だから

AIは、創造力を発揮することが苦手だといわれています。AIが得意とするのは、既存の大量データを収集し、画像や音声を認識したり、情報を自動処理したり、トレンドを予測したりする領域です。

つまりAIの処理には、過去のデータの蓄積が欠かせません。連続的な進歩には過去のデータが役立ちますが、私たちがまだ気づいていないニーズを満たす一足飛びの進歩には、データだけでなく創造力が必要になります。

だからこそ、AIが生活に浸透する時代ほど、人間ならではの創造力の価値が高まっていくと考えられます。

世界的にも子どもに必要な力として位置付けられているから

こうした時代背景を受け、経済協力開発機構(OECD)が推進する「Education 2030プロジェクト」では、急速に変化する社会で子どもに求められるコンピテンシーのひとつとして「新たな価値を創造する力」を掲げています。

日本からも文部科学省をはじめ多くの教育の専門家がこの議論に参画し、小中学校の学習指導要領の改定にもつながりました。学校教育の現場でも、子どもたちの創造力を育むことは今まさに注目されているテーマといえるでしょう。

参考: https://www.oecd.org/education/2030-project/about/documents/OECD-Education-2030-Position-Paper_Japanese.pdf

子どもの創造力を高めると起こること

創造力を伸ばすことは、発想の豊かさだけでなく、子どもの将来や心の健康にも良い影響をもたらすことがわかっています。創造力を高めた先にどのような未来があるのか見ていきましょう。

仕事や学業において良い影響をもたらす

Purdue大学のGill博士が、子どもの創造力と将来の職業・最終学歴との関係を調べた研究があります。子どもの頃に創造力を養うことは、その後の人生での成功につながる可能性があるとされています。

具体的には、創造力が高いと評価された子どもほど、成人後により給料の良い仕事に就き、多くの収入を得ている傾向が報告されました。

またウィリアム&メアリー大学のKim教授が行った「創造力とイノベーション」に関する研究では、創造力の高い子どもの方が、IQが高い子どもより学力が向上しやすい傾向がみられ、これはゲッツェルス・ジャクソン現象と呼ばれています。

参考: Gill, D., & Prowse, V. (2021). The Creativity Premium (IZA DP No. 14421). IZA Institute of Labor Economics.

幸福感やストレス耐性を高める

創造力を高めることは、子どもの幸福感やストレスへの耐性を高めることにもつながると考えられています。

小学生を対象に、創造力を高める活動と将来の幸福感などへの影響を調べた研究があります。Anglia Ruskin大学のBungay上級研究員は、2004年から2011年に発表された20本の論文を吟味し、報告としてまとめました。

音楽、ダンス、歌、演劇、ビジュアル・アートなど、コミュニティや学校の課外活動として行われたクリエイティブな活動は、子どもたちのその後の身体的な健康だけでなく、精神的な健康や幸福感、ポジティブな思考にも良い影響を与えていたそうです。

参考: Bungay, H., & Vella-Burrows, T. (2013). The effects of participating in creative activities on the health and well-being of children and young people: a rapid review of the literature. Perspectives in Public Health, 133(1).

参考:THE CREATIVITY POST “Does Science Say Smart People Are Creative?”

子どもの創造力を高めるために家庭で実践できる3つのこと

ここからは、創造力を高める子育ての工夫として、家庭でも実践できる3つのトレーニングを紹介します。どれも特別な道具を必要としない、日常のなかでできる関わり方です。

好奇心と新しい経験を奨励する

新しい経験やアイデアにオープンな人は、創造力が高いことが知られています。創造力を専門とするコネチカット大学教育学部Kaufman教授は、子どもの好奇心を刺激し、新しい経験をさせることを勧めています。

子どもは本来、新しいゲームや遊び相手など、未知のものを喜んで求める存在です。保護者は、幅広い経験ができる機会を意識的に用意してあげましょう。

たとえば人見知りで新しい環境が苦手な子どもなら、休日に家のなかでできる活動から始めるのもひとつの方法です。初めての工作キットに挑戦させる、いつもと違うメニューの夕食作りを手伝わせるなど、身近なところから新しさを取り入れてみてください。

運動が苦手な子どもには新しいスポーツを、音楽が苦手な子どもには新しい楽器を。あえて苦手なものに触れさせてみることも、新しい経験を広げるひとつの選択肢です。

参考:

Kaufman, J. (2021, October 27). How to Nurture Creativity in Your Kids.

自己表現の機会を作る

ニューヨーク市立大学でギフテッド研究・教育センターを創設したMatthews博士は、子どもが興味を示すクリエイティブな活動に参加する機会をつくることを勧めています。

絵画、演劇、音楽、ダンスなど、自己表現ができる方法はさまざまです。子どもが夢中になれる活動を見つけたら、失敗してもあきらめず、粘り強くやり遂げられるようそばで支えてあげましょう。

たとえば、途中で絵の色使いに納得がいかず手が止まってしまった子どもがいたとします。そんなときは結果だけを褒めるのではなく、悩みながら取り組んだ過程そのものを言葉にして認めてあげることが、次への意欲につながります。

参考: 

Cosmopolitan「親ができることは?子どもの「創造力」を育むアドバイス」

ごっこ遊び・外遊び

脳トレで知られる東北大学の川島隆太教授は、創造力を高める方法として「ごっこ遊び」を挙げています。役割や場面の設定を自分で作り、ないものをあるかのように想像する過程に意味があるそうです。

法政大学の渡辺弥生教授も、友だちと自由に思い切り遊ぶ経験の重要性を指摘しています。小学校低学年の子どもが外遊びのなかでトラブルを解決したり、ルールを工夫して新しい遊びを作り出したりする姿は珍しくありません。

公園でルールが合わず喧嘩になりかけた友だち同士が、その場で新しいルールを考え出して遊びを続ける。そんな経験の積み重ねが、創造力を育んでいきます。

参考:

https://woman.excite.co.jp/article/child/rid_KodomoManabiLabo_63725/pid_3.html

https://www.kireilife.net/contents/kyushuouen/hotinfo/52-14.html

創造力が豊かな子どもの特徴

わが子に創造力が育っているかどうかは、普段の遊び方や物事への向き合い方から見えてくることがあります。ここでは、創造力が豊かな子どもによく見られる3つの特徴を、具体的な場面とあわせて紹介します。

新しいものや未知の経験に前向きである

創造力が豊かな子どもは、知らないものや初めて触れる経験に対して、不安より興味が先に立つ傾向があります。新しい遊びや初めて見るおもちゃ、知らない場所に出会うと、警戒するより先に「やってみたい」という気持ちが動くのです。

たとえば、初めて訪れた公園で、見慣れない遊具にまず登ってみる行動を想像してみてください。これは経験の幅を自ら広げようとする姿勢であり、創造力の土台となる好奇心のあらわれといえるでしょう。

ものごとを組み合わせて、自分なりの発想を生み出す

創造力が豊かな子どもは、すでにある知識やアイデアをそのまま受け取りません。組み合わせたり、異なる角度から見たりして、自分なりの新しい発想を導き出す力を持っています。

たとえば、レゴブロックで「船」を作るように言われた子どもが、車輪のパーツをあえて船の側面に付け、「水陸両用車です」と説明するケースはその一例です。既存の答えにとどまらないこうした発想も、ものごとを組み合わせる力のひとつです。

想像力が豊かな子どもほど創造性が高まる傾向があることもわかっており、想像力は創造力を発揮するための土台になっていると考えられます。

失敗を恐れず、自分の考えや世界観を表現しようとする

創造力が豊かな子どもは、絵や文章、ごっこ遊びなど、自分なりの方法で頭のなかにあるものを形にしようとします。うまくいかないことがあっても、そこであきらめません。

たとえば、描いた絵が思い通りの色にならず一度くしゃくしゃに丸めても、翌日にはまた新しい紙を持ち出して描き直す場面が挙げられます。結果だけでなく、表現しようとする過程そのものを楽しんでいる様子がうかがえます。

子どもの創造力についてのよくある質問

子どもの創造力についてのよくある質問

ここでは、子どもの創造力に関して保護者からよく寄せられる質問にお答えします。

創造力を鍛えるゲームはありますか?

特定の市販ゲームをひとつ選ぶよりも、身近なものを使って自分なりの遊び方を考える経験こそが、創造力を育てる近道です。たとえば「書くこと以外にボールペンをどう使えるか」を考えてみるといったような発想ゲームは、特別な道具がなくても今すぐ始められます。

マンダラチャートのように、ひとつのテーマから連想をどんどん広げていくフレームワークを使うのもおすすめです。正解を探すのではなく、思いつく限りアイデアを出し切ることそのものが目的になります。

また、ボードゲームやデジタルゲームであっても、自分で考えたルールを作り、試し、うまくいかなければ変えてみるといった余地があるかどうかが、創造力を育むきっかけになるかどうかの分かれ目です。反対に、遊び方があらかじめ決まっているものは、発想を働かせる場面が限られがちです。

子どもの創造力にはどんな例がありますか?

主な例は次のとおりです。

  • 積み木で誰も見たことのない建物を作る
  • お絵かきに自分なりのストーリーをつけて説明する
  • 遊びのルールを自分たちで考えて変えていく

こうした行動はすべて創造力のあらわれといえます。

大人から見ると単なる遊びに見えることのなかにも、子どもなりの新しい発想が詰まっていることが少なくありません。

子どもの創造力を鍛えるなら、Five Keysへ

創造力は、一朝一夕で身につく力ではありません。家庭での関わり方に加えて専門的な視点からの働きかけがあれば、子どもの発想力はさらに大きく伸びていくでしょう。

非認知能力専門塾Five Keysでは、心理学・脳科学の知見をもとに設計された5つのカテゴリー・全93テーマの体系的なカリキュラムを通じて、創造力をはじめとする非認知能力を専門的に育んでいます。大学教授・博士・医師らの協力のもとプログラムを構築し、20年以上にわたって実践と改善を重ねてきました。

創設者である井上はこれまで、延べ6万人以上の子どもと保護者を指導しています。ゲームやチーム活動を取り入れながら、子ども自身が考えて答えを出す楽しさを実感できるよう工夫されている点も特徴です。

正解をただ教えるのではなく、子どもが自分なりの発想で答えを見つけるプロセスを大切にするからこそ、創造力の土台となる自由な発想力が自然と育っていくのです。

授業はすべてオンラインで行っているため、全国どこからでも参加できます。わが子の創造力をより専門的に伸ばしたいとお考えの方は、ぜひ一度下記より公式サイトをご覧ください。

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できることから始めて子どもの創造力を鍛えよう

創造力がなぜ必要とされるのか、また、創造力を高めることで子どもが将来どのような恩恵を受けられるかを見てきました。家庭でできる工夫や、創造力が豊かな子どもに見られる特徴も、日々の暮らしのなかにヒントがあることを感じていただけたのではないでしょうか。

特別な準備をしなくても、いつもの遊びに少しだけ新しい問いかけを添えるだけで、子どもの発想は動き出します。アメリカの活動家であり詩人であるマヤ・アンジェロウは、創造力は使うほどに育っていくものだといった趣旨の言葉を残しました。

子どもたちが新しい時代を切り拓いていく根源ともなりうる創造力を、今日からの関わり方で少しずつ育んでいってあげてください。専門的なサポートを取り入れたいと感じたときは、Five Keysがいつでも力になります。

詳細が気になる方は、ぜひ以下のページより私たちの理念や取り組みを知ってください。

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この記事の監修者
井上 顕滋

非認知能力開発の専門家。
心理学・脳科学をベースに、20年以上にわたり子どもから経営者まで「人の可能性を引き出す指導」を行っている。
子ども向け非認知能力開発専門塾「Five Keys」創設者として、延べ6万人以上の子ども、保護者を指導。

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