子どもが感情のコントロールをできない原因とは?家庭でできる対処法も解説
宿題を嫌がって物を投げる、友達とのちょっとしたやり取りで手が出てしまう、注意をすると烈火のごとく怒り出す。こうした感情の爆発が続くと、親としては「このままで大丈夫だろうか」と不安になるものです。
叱ってもその場しのぎで終わってしまい、同じことの繰り返し。育児書に書かれている対処法を一通り試しても、根本的な変化が感じられないという方も少なくないでしょう。
この記事では、子どもが感情のコントロールをできない理由を発達段階の観点から解説したうえで、家庭で今日から取り入れられる具体的な方法を紹介します。あわせて、感情のコントロールを一時的なしつけではなく、非認知能力として長期的に育てていく視点についても解説していきます。
子どもの感情のコントロールにお悩みの方は、ぜひ最後までご覧ください。
なお、当記事を解説するFive Keysは、心理学・脳科学に基づいた指導で20年以上にわたり延べ6万人以上を導いてきた、日本初の非認知能力専門塾です。感情のコントロールを含む非認知能力を、家庭だけでは難しい体系的なアプローチで育んでいます。
詳細は以下のページよりチェックできるため、合わせてご覧ください。
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子どもが感情のコントロールをできないのはなぜ?年代別の発達段階を解説

子どもが感情をコントロールできないのは、わがままや性格の問題ではなく、発達段階に理由があります。年代によって感情が高ぶりやすいポイントは異なるため、まずはお子さまの年代に応じた特徴を知ることから始めましょう。
ここでは、特に感情の中でも注目されやすい「怒り」に焦点を当てて、解説します。
生後〜18ヶ月
まず生後18か月までの赤ちゃんであれば、空腹や疲れなど、身体的な不快感が原因で怒ってしまうことがあると説明しています。また怒りの感情は、泣くことで表現していると考えられます。
18~36ヶ月
また自我が芽生えてくる生後18か月~36か月の幼児であれば、自分が世界の中心だと思っており、自分の思い通りにならないとイライラすることがあります。
また自分の所有物に対する意識も強いため、他の子どもと物を共有することが、怒りの原因になることもあります。
なお、現在コロラド州立大学において人間発達学の教授を務めるBraungart-Rieker博士らによる乳幼児の観察研究によると、幼児が表現する怒りは成長とともに増加しますが、生後18~21ヵ月頃にピークを迎えることがわかっています。
3~5歳
未就学児である3~5歳になると、自分のことだけを主張するのではなく、友達や兄弟との関係を良い状態に保つことを学ぶようになります。
しかし、まだ自分の感情をうまくコントロールできないため、イライラしたときに自分の感情を言葉でうまく説明できないために、癇癪を起こして怒りを表すこともあります。
6~8歳
6~8歳の子どもであれば、公平に扱われていないと感じたとき、拒絶されたとき、罰を受けたとき、誤解されたときに怒ることがあります。その際、他人を傷つけたり、いじめたり、言葉を使って危害を加えることで怒りを示すこともあります。
このように、子どもの年齢によって怒りを感じる部分が変わると考えられています。
参考:
American Psychological Association “What Makes Childr.en Angry”
子どもが感情的になりやすい場面とその背景
感情が高ぶりやすい場面にはいくつかの共通点があります。日常のどのような状況が引き金になりやすいのかを知っておくことで、感情が爆発する前に、事前の対応がしやすくなるでしょう。ここでは、3つの場面を見ていきます。
宿題や勉強がうまくいかないとき
思うように問題が解けなかったり、やる気が出ない課題に取り組まなければならなかったりする場面では、もどかしさから感情が爆発しやすくなります。子ども自身がうまく言葉にできない苛立ちが、癇癪という形で表れることもあるでしょう。
「早くやりなさい」と急かすことが、かえって子どもの反発を強めてしまう場合もあるため、声をかけるタイミングにも配慮が必要です。
友達とのトラブルが起きたとき
友達とのすれ違いや言い争いは、子どもにとって大きなストレス要因のひとつです。日常生活の中で感じるこうしたストレスが積み重なることで、感情のコントロールが難しくなる場合があります。
特に、自分の気持ちをうまく伝えられないもどかしさが、乱暴な言動につながってしまうこともあります。
睡眠不足や疲労が重なったとき
睡眠不足や疲れ、空腹といった身体的なコンディションも、感情の起伏に大きく影響します。機嫌が極端に悪いと感じるときは、感情面だけでなく生活リズムにも目を向けてみることが大切です。
もし睡眠不足や疲労が根本的な原因である場合は、昼寝の時間を作ったり、間食を取らせたりすることも一つの対応策になります。
子どもが感情をコントロールできるようになる5つの方法

自分の感情を言葉で表現する練習をする
怒りや悲しみ、悔しさなど、感情を表す言葉を少しずつ教えていくことで、子どもは自分の気持ちを正確に伝えられるようになります。感情を言語化できるようになると、行動ではなく言葉で気持ちを吐き出せるようになり、冷静さを取り戻しやすくなるでしょう。
「悔しかったね」「イライラしたね」など、親が代わりに言葉にして伝えることも、練習の助けになります。
気持ちを一旦そらす方法を教える
怒りの感情で頭がいっぱいになっている場合でも、注意を別のものに逸らすことで気持ちをおさえられることがあります。「嬉しい」「楽しい」と感じられる物事に意識を向けさせることで、次第に「怒った時はこうすれば自分は落ち着くんだ」と、子ども自身が気づいていくようになるのです。
出来事そのものではなく、意味づけに目を向ける
例えば、次の場面を想像してみてください。
- 友達に嫌なことを言われて腹が立った
- 発表を任されて怖くなった
- 難しい課題で気持ちが沈んだ
こうした感情は、出来事そのものではなく、子どもがその出来事にどのような意味を与えたかによって生まれています。同じ場面でも、失敗したら恥ずかしいと捉えるか、次に活かせる経験だと捉えるかで、湧き上がる感情は変わります。
「この出来事にどんな良いことがあるだろう?」「別の見方はできないだろうか?」と問いかけることで、子どもは出来事の受け止め方を少しずつ変えていくことが可能です。
心理学ではこの考え方をリフレーミングと呼びます。家庭では難しい言葉を使わず、日常的な問いかけとして取り入れていくことがポイントです。
3ステップで感情と向き合う
感情のコントロールをするコツとして、私たちFive Keysは次の3ステップで考えることをおすすめしています。
- 興奮をおさめる
- 視野を広げる
- 解決策を考える
特に、怒りが落ち着いたあとには、なぜ怒ってしまったのか、本当はどうしたかったのかを一緒に振り返ることで、偏った考え方がやわらぐことがあります。そのうえで、次に同じような場面に出会ったときにどう対応すればよいかを、子ども自身が考える機会を作ることが大切です。焦らず段階を踏むことが、この方法のポイントです。
親自身が感情のコントロールをし、手本になる
親が自分の感情を適切に表現する姿を見せることで、子どもはそれを見て学びます。親が怒りを感じた場面でも、頭ごなしに叱るのではなく、冷静に向き合う姿勢を示すことが、子どもにとって何よりの手本となるでしょう。
子どもは言葉で説明されるよりも、日々の親の姿から多くを学び取っています。
感情のコントロールが苦手なまま大人になるとどうなる?非認知能力として今から育てる重要性

感情のコントロールは、子ども時代だけでなく、将来にわたって役立つ力です。その場しのぎの対処法にとどまらず、非認知能力として長期的に育てていく視点を持つことが大切です。
なお、「非認知能力」とは、テストの結果と違い、数値化しにくいスキル全般を指します。では、感情コントロールがうまくいかないまま育ってしまうと、将来どうなってしまうのか詳しく見ていきましょう。
感情のコントロールは非認知能力の一部として育てられる
感情のコントロールは、自己調整能力という非認知能力の一部として捉えられます。その場限りのしつけとしてではなく、日々の関わりの積み重ねの中で育てていく力であるといった理解が、家庭での関わり方を見直すきっかけになるでしょう。
多様な人と協力しながら物事を進めていくこれからの時代において、感情をうまくコントロールするスキルの重要性は増していくと考えられます。
苦手なまま成長すると、学習面や人間関係にも影響が出ることがある
感情のコントロールが身につかないまま学年が上がると、学習面や人間関係にさまざまな影響が及ぶことがあります。カリフォルニア大学デービス校の研究では、感情のコントロールがうまくいかないと日常のストレスへの反応が過度になりやすく、学習の効率が下がる可能性があると指摘されています。
また、友人や家族との対立の場面で怒りや悲しみを適切にコントロールできないと、対立が悪化し孤立感につながることも少なくありません。反対に、自己調整というスキルが育つと、算数や語学など学習面のスキルの伸びにも良い影響を与えることが、OECDのレポートでも示唆されています。
中学受験や集団生活が本格化する前の今のうちに、感情と向き合う力を育てておくことが、将来の学びや人間関係の土台につながっていくでしょう。
家庭だけでは難しいと感じたら?専門家と一緒に子どもの感情コントロール力を育てる
感情のコントロールが大事なことはわかってはいても、親としてどのように関われば良いか悩まれている方も少なくありません。家庭での関わり方を工夫しても改善が見られない場合、専門的な視点からのサポートが力になることがあります。
私たちFive Keysは、日本初の非認知能力専門塾として、心理学・脳科学の知見をもとに、感情のコントロールを含む非認知能力を体系的に育むカリキュラムを提供しています。単なる叱り方の工夫にとどまらず、子ども自身の力として根本から育てていく指導を行っている点が特徴です。
創設者の井上顕滋は、心理学・脳科学をベースに20年以上にわたり、子どもから経営者まで延べ6万人以上を指導してきた実績を持ちます。家庭だけでは気づきにくい客観的な視点から、お子さまの感情との向き合い方をサポートいたします。詳しいカリキュラム内容や考え方が気になる方は、ぜひ以下よりチェックしてみてください。
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子どもの感情コントロールに関するよくある質問

最後に、子どもの感情コントロールについて保護者からよく寄せられる質問にお答えします。
感情のコントロールができないのは病気が原因ですか?
多くの場合、感情のコントロールが苦手なことは発達段階の範囲内にある自然な状態です。ただし、感情の乱れが極端に長期間続く場合や、日常生活や学校生活に大きな支障が出ている場合は、医療機関など専門機関へ相談することも一つの選択肢として検討してみてください。
学校で友達とのトラブルが増えた場合、家庭でできることは?
まずは子どもの話をさえぎらずに聞き、気持ちを受け止めることが大切です。そのうえで、どうすればよかったかを一緒に振り返ることで、子ども自身が次の行動を考えられるようになります。
頭ごなしに否定せず、子どもの立場に立って話を聞くように努めましょう。
家庭で対応しても改善しないときはどうすればいいですか?
家庭での工夫を続けても変化が見られない場合は、専門家の視点を取り入れるのも一つの手です。私たちFive Keysでは、非認知能力の専門的な指導を通じて、お子さまの感情コントロール力を育てるサポートを行っています。一人で抱え込まず、専門家に頼る選択肢も検討してみてください。
子どものうちから感情コントロールができるようになろう
子どもの感情のコントロールは、発達段階に応じて少しずつ育っていく力であり、日々の関わりの積み重ねが土台になります。感情を言葉にする練習や、親自身が手本を見せることは、家庭で今日からできる第一歩です。
一方で、家庭での工夫を続けても改善が見られないと感じたときは、一人で抱え込まず、専門家を頼る選択肢もあります。
私たちFive Keysは、日本初の非認知能力専門塾として、心理学・脳科学に基づいた科学的なアプローチで、感情のコントロールを含む非認知能力を体系的に育んでいます。全93テーマに及ぶ体系的なカリキュラムにより、子どもが自分の力で感情と向き合えるようになることを目指しています。
親向けの勉強会も充実しており、家庭での関わり方も含めてサポートしています。子どもの可能性を最大限に引き出す一歩を、ぜひここから始めてみませんか。
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- 井上 顕滋
非認知能力開発の専門家。
心理学・脳科学をベースに、20年以上にわたり子どもから経営者まで「人の可能性を引き出す指導」を行っている。
子ども向け非認知能力開発専門塾「Five Keys」創設者として、延べ6万人以上の子ども、保護者を指導。