モンテッソーリ教育が受けられる小学校とは?保護者が抱く疑問を解決
近年、将棋の藤井聡太棋士が幼少期にモンテッソーリ教育を受けていたことが広く知られ、この教育法に対する関心は飛躍的に高まっています。
モンテッソーリ教育とは、医師であり教育家でもあるマリア・モンテッソーリが考案した教育法で「子どもには自らを育てる力がある」という思想が根幹にあります。
大人が一方的に知識を教えるのではなく、お子さま自身が自発的に学びを発見し、才能を最大限に引き出せるように、整えられた環境を提供するのが最大の特徴です。
お子さまの可能性を信じる保護者様が、この教育法に注目するのはごく自然なことでしょう。
しかし、その一方で多くの保護者様が子どもとの相性を気にされています。
- 自由な学習スタイルが、日本の公立小学校の集団生活に馴染めない原因になるのでは?
- その高額な学費は、将来の成功に見合うだけの価値があるのだろうか?
- 卒業後の中学受験や進路は、どうなってしまうのだろうか?
こうした不安の根底には、モンテッソーリ教育が育むものが「テストの点数」という目に見える成果ではないからこその戸惑いがあるのかもしれません。
しかし、モンテッソーリ教育が最も大切にしている力こそ、AI時代を生き抜く子どもたちに不可欠な「非認知能力」、すなわち「生きる力」そのものなのです。
この記事では、モンテッソーリ教育を行う小学校の全貌を、保護者様のリアルな悩みに寄り添いながら徹底的に解説していきます。
モンテッソーリ教育の理念は、まさに非認知能力を育むこと。
その「生きる力」をさらに体系的に、専門的に伸ばす方法として、私たち日本初の非認知能力専門塾『Five Keys』の取り組みもご紹介します。ぜひ公式サイトもご覧ください。
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モンテッソーリ教育の根幹にある3つの柱

モンテッソーリ教育を行う小学校は、その理念に従い、日本の公立小学校とは全く異なる教育環境を提供しています。まずは、その根幹を支える3つの柱を見ていきましょう。
これらは、子どもの内側から湧き出る学びへの意欲を尊重し、社会で通用する人間力を育むための重要な土台となっています。
自分で学ぶ力が身に付く環境
モンテッソーリ教育の核となるのは、子どもが先生に言われるのではなく、自分から「もっと知りたい!」という気持ちに従って学びを深める「自己教育力(自分で学ぶ力)」という考え方です。
大人の役割は、子どもに知識を一方的に教え込むことではなく、子どもが自ら学びを発見し、探求できるような整えられた環境を用意することにあります。
この環境は、子どもが自由に活動を選択できる自由さ、自信を育むための専用の教具、そして美しく整えられた空間など、子どもの自立を促すために緻密に設計されています。
あくまでも教師は、子どもが自分から活動に取り組めるよう、あくまでも「学びのガイド役」に徹します。彼らは子どもの様子を注意深く観察し、学びを促す環境を整え、本当に必要な時にだけ静かに手助けを行うのです。
子どもは好奇心に満ちた環境の中で、自分のペースで学びを深めていくため、自然と主体性や探究心、そして驚くほどの集中力が養われます。そして、難しい教具を自分の力でマスターする経験を重ねることで、「自分はできる」という自己効力感を内側から育んでいけるのです。
先輩・後輩と一緒に学ぶ縦割りクラス
モンテッソーリ教育を行う小学校では、日本の公立小学校とは異なり、異なる年齢の子どもたちが一緒に学ぶ縦割りクラスを取り入れています。
このクラスでは、年上の子どもたちが年下の子どもたちに教えることで、知識を定着させるとともに、責任感やリーダーシップを育んでいきます。
一方、年下の子どもたちは年上の活動を観察し、手本とすることで、自然と社会的なルールや協調性を身につけることができます。
このように多様な人々と関わる中で培われるコミュニケーション能力こそ、社会に出てから真価を発揮するものなのです。
宇宙を学ぶコスミック教育
コスミック教育とは、宇宙の誕生から生命の進化、人類の歴史までを壮大な物語として学ぶ教育法です。子どもたちは物事を点ではなく線としてとらえることで、広い視野と深い探究心を養います。
こうした学びは、AI時代に求められる論理的思考力や想像力の土台となります。
ひとつひとつの出来事を大きな歴史の流れの中で理解することで、好奇心が芽生え、自ら課題を見つけ解決へ導く力が育まれていきます。
さらに、人間も自然の一部であるという感覚を育てることから、他者や自然への共感力も高まります。生命や文化のつながりを理解することで、自分自身の存在意義を深く感じ、豊かな人間性を築くことができるのです。
コスミック教育は、未来を生きる子どもたちに不可欠な思考力と感受性を育む、時代に即した教育法といえるでしょう。
モンテッソーリ教育を行う小学校と公立小学校の違い
モンテッソーリ教育を行う小学校の理念や特徴を理解した上で、日本の一般的な公立小学校との違いを比較してみましょう。両者の違いを明確にすることで、お子さまの教育環境を考える上でのヒントが見えてきます。
| 項目 | モンテッソーリスクール | 公立小学校 |
| 学習スタイル | 個別化された学び子どもが興味に基づいて活動を選択し、自分のペースで進める。 | 一斉授業全員が同じ時間割、同じ内容を同時に学ぶ。 |
| クラス編成 | 異年齢混合クラス異なる年齢の子どもたちが一緒に学び、教え合う。 | 学年別クラス同学年の子どもたちが同じクラスで学ぶ。 |
| 教師の役割 | 学びのガイド役子どもの活動を観察し、必要に応じてサポートする。 | 知識の伝達者カリキュラムに沿ってクラス全体に学習を指示する。 |
| 評価方法 | 自己評価一般的なテストや相対評価の成績表はなく、子どもの内発的動機を重視する。 | 相対評価定期的なテストや成績表による評価が中心。 |
モンテッソーリ教育の利点と課題

モンテッソーリ教育を真剣に検討する上で、その利点と同時に課題も理解しておくことが重要です。後悔のない選択のために、両方を正直にお伝えします。
子どもの可能性を最大限に引き出す3つの利点
モンテッソーリ教育は、子どもの内面にある力を引き出し、生涯にわたる成長の土台を築きます。それは、学力テストでは測れない非認知能力を、体験を通じて深く育てられるからです。
1.学ぶ喜びを得て、物事をやり遂げる力が身につく
子どもが自ら選んだ活動に没頭できる環境があるため、自然と集中力が高まります。
この自発的な学びを通じて、「学ぶことが楽しい」という感覚が習慣となり、困難に直面しても諦めずにやり抜くグリット(やり抜く力)を育む土台となります。
2.揺るぎない自信が育まれる
他者と比較されないため、子どもは自分の得意なことや心から興味を持つことを見つけやすくなります。
また、間違いを自分で発見・修正する経験を重ねることで、「自分はできる」という自信、すなわち自己効力感が育まれます。
3.異年齢交流で真の社会性が身に付けられる
縦割りクラスでの生活は、子どもたちに自然な形で助け合いの関係を生み出します。
年上の子どもは教える喜びを、年下の子どもは年上から学ぶ喜びを知り、多様な人々との関わりの中で培われるこの力は、社会に出てから真価を発揮するものです。
事前に知っておきたい3つの課題
モンテッソーリ教育の特性ゆえに、保護者様が事前に知っておくべき課題も存在します。
これらの課題を認識し、適切な準備をすることで、よりスムーズな選択が可能になります。
1.公立小学校との教育システムのギャップ
モンテッソーリ教育を受けた子どもの一部には、公立小学校で求められる先生に従って一斉に学ぶ授業や体育・行事など規律ある団体行動に馴染めない可能性も考えられます。
これは、教育システム間のギャップから生じる問題であり、子ども自身や教育の欠陥ではありません。時間をかけて周囲に馴染ませていく必要があるでしょう。
この課題を乗り越えるためには、家庭で「みんなで」を意識したルールや、集団行動を促す遊びを取り入れることが有効です。
2.子どもの運動不足と競争心の低下が気になる
公立小学校のように体育の授業が組まれていないため、「モンテッソーリ教育は運動不足になるでは?」と感じる保護者様もいらっしゃると思います。
しかし、実際のモンテッソーリ教育の現場では、園庭での遊びや身体を動かす活動も学校生活の中に組み込まれているためその心配はいらないと言えるでしょう。
これらは単なる自由遊びではなく、身体能力の発達や五感への刺激を目的とした「お仕事」の一環とされています。
また「他の子と比べたときの競争心が低下してしまうのでは?」という点については、モンテッソーリ教育の理念を理解することで、その捉え方が変わります。モンテッソーリ教育は、他者との比較や競争よりも、自己の内面的な成長を重視します。
テストや順位付けといった相対評価は行わず、子どもたちは「教具をマスターする」「昨日の自分よりも上手にできる」といった自己評価を通して達成感を得ます。
これは、内発的な動機に基づく学びを育むことが目的なため、競争心がないのではなく、「他者との競争」から「自分との競争」へと焦点を移していると考えるのが適切です。
3.認可外学校と進学の関係
日本のモンテッソーリ教育を行う小学校の多くは「認可外学校」として運営されています。
これは、法律上の就学義務を果たすためには、原則として一条校(認可されている公立小学校、または私立、国立小学校)に籍を置く必要があることを意味します。
また、進学においても、私立中学校などへの進学を考える場合は、モンテッソーリ教育とは別に受験対策が必要となるのが一般的です。
モンテッソーリとFive Keysを適切に選択しましょう
モンテッソーリ教育は、子どもの潜在能力を引き出す素晴らしい教育法です。
一方で、公立小学校が合わないからといって、いきなりモンテッソーリの学校に切り替えるのは難しいと感じる保護者様も少なくありません。
その理由は、本格的なモンテッソーリ教育を行う施設がまだ少なく、通わせるために引っ越しを検討しなくてはならないケースもあるからです。
そこで、お子さまのライフスタイルに合わせ、「生きる力」を育む選択肢を考えてみましょう。
一般の学校に通いながら非認知能力を伸ばすなら
「公立小学校の集団生活も経験させつつ、子どもの自主性や集中力を伸ばしたい」とお考えの場合は、Five Keysのような非認知能力専門塾を、学校教育にプラスアルファの形で活用するのがおすすめです。
Five Keysは全国オンラインでご利用可能。小学1年生から通わせられるため、子どもやご家族の生活スタイルを崩すことなく無理なく取り入れられます。
カリキュラムは、脳科学と心理学に基づいて設計されており、多くの成功者が持つ「愛される人格」「目標達成力」「コミュニケーション能力」「自分を信じる力」「考える力」という5つの要素を、遊びのように楽しい授業を通じて効果的に鍛えます。
子どもが夢中になる「学び」
子どもにとって、最高の学びは「楽しい!」と感じることです。
Five Keysでは、ゲームやグループワークを通じて、子どもたちが無意識のうちに集中力を高め、非認知能力を鍛えていく工夫が満載です。
実際に、Five Keysに通う子どもたちからは、このような喜びの声が数多く寄せられています。
世界展に出品されることになりました
「前は確実に自信があるものにしか挑戦しようとしなかったが、Five Keysに入ってからは自分がちょっと自信がないようなものでも、挑戦してみようかなと思うようになった。
結果『未来の科学の夢絵画展』の全国クラスで入賞し、世界展にも自分の作品が出品されることになりました」
(佐賀県・鐘ケ江 晟太郎さん:中1)
メンタルが強くなりました
「自分から声をかけるのが怖く友達がいなかったが、Five Keysをはじめてからはアクティブリスニングや雑談力を習って自分から声をかけられるようになり友達がいっぱいできた。
習ってなかったらと思うと冷や汗たれる感じです」
(大阪府・堀越 心結さん:小5)
これらの変化は、子どもたちがFive Keysで非認知能力を育んだ結果です。
モンテッソーリ教育で「子どもの個性と未来」を拓く

この記事では、モンテッソーリ教育の全体像と、それが育む「非認知能力」の重要性を解説しました。モンテッソーリ教育を行う小学校の選択は、単なる学校選びに留まらず、子どもの未来への大きな投資と言えるでしょう。
モンテッソーリ教育の利点や課題を深く理解し、お子さまの個性と将来を見据えた上で慎重に選択すること。
そして、その教育効果を最大限に引き出すためには、学校任せにするのではなく、家庭でもその理念を取り入れ、子どもとの対話を深めることが不可欠です。
この情報が、保護者様が後悔のない教育選択をするための道しるべとなることを願っています。
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モンテッソーリ教育を行う小学校に関するQ&A
モンテッソーリ教育を行う小学校を検討する上で、費用や卒業後の進路は最も現実的な課題です。
ここでは、よくある質問にQ&A形式でお答えします。
費用はどのくらい?
モンテッソーリ教育の施設には、毎日通う「認可外スクール」や、習い事のように週1回通う「教室」など、様々な形態が存在します。そのため、費用は運営形態や通学頻度によって大きく異なります。
2023年に文部科学省が行った調査によると、公立小学校の年間学習費は約34万円、私立小学校では約183万円です。(引用:令和5年度子供の学習費調査の結果を公表します)
全日制のモンテッソーリ校(多くは認可外)では、この私立小学校と同程度、あるいはそれ以上の費用がかかる場合が多いと認識しておく必要があるでしょう。
認可外だと、公立小学校への通学も必要?
原則として公立小学校への通学(または籍を置くこと)が必要です。
日本の法律では、子どもに教育を受けさせる「就学義務」が保護者に課せられています。モンテッソーリ教育を行う小学校の多くは「認可外」であるため、ここに該当しません。したがって、法律上の就学義務を果たすためには、国から認可されている小学校(公立・私立・国立)に籍を置き、その上でモンテッソーリ教育の施設にも通う、という形が一般的です。
ただし、要件を満たせば在籍校長の判断で認可外施設での学習が「出席扱い」となる場合があります。詳しくは、在籍校・教育委員会・検討しているモンテッソーリ教育施設に直接確認してみましょう。
卒業後の進路は?中学受験は可能?
難関校への進学を考える場合はモンテッソーリ教育とは別に、中学受験対策が必要となるのが一般的です。しかし、モンテッソーリ教育で培われた力は、受験に必要な応用力や思考力の強力な下地となると専門家は指摘しています。
バージニア大学心理学教授 Angeline S. Lillardらによる、141名を対象とした3年間の追跡研究では、モンテッソーリ教育を受けた子どもは、そうでない子どもと比較して、社会認知能力(状況判断、問題解決力、共感力、コミュニケーション力といった能力を含む、社会的スキル、人とより良いやりとりをする能力)と実行機能の成長率が高く、成長マインドセットを持ちやすく、学校を楽しみ、また学業成績が高い傾向があることがわかっています。
世界で活躍するGoogleの創業者やAmazonの創業者など、多くの著名人がモンテッソーリ教育の出身者であることからも、この教育が将来のキャリアに良い影響を与える可能性がうかがえます。